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移植医療部

対象疾患

従来の治療法では救命ないし延命の期待が持てない以下の重症心疾患

  • 拡張型心筋症
  • 肥大型心筋症(拡張相肥大型心筋症)
  • 拘束型心筋症
  • 虚血性心疾患(広範囲梗塞後のいわゆる虚血性心筋症)
  • 急性心筋炎(劇症型心筋炎含む)
  • 心サルコイドーシス
  • 筋ジストロフィーに伴う2次性心筋症
  • 周産期心筋症
  • 修復不能で心不全を呈する先天性心疾患
  • 日本循環器学会心臓移植適応小委員会にて承認される心臓疾患(65歳未満)(注)
  • 上記各種疾患に対する心臓移植例

注)日本循環器学会 心臓移植委員会ホームページ
http://www.j-circ.or.jp/hearttp/

治療法

心不全薬物治療全般

β遮断薬、レニン-アンジオテンシン-アルドステロン系抑制薬、利尿剤、強心剤、PDE3阻害剤、カルペリチド、といった現在行われている心不全薬物治療について、豊富な症例経験からより適切な薬剤を選択し、治療を行います。

心不全に対する非薬物治療全般

心不全に対する呼吸補助療法やペースメーカー治療(植込み型除細動器、心室再同期療法含む)などの非薬物療法全般について心臓血管内科各部門の担当医師と連携し、適切な治療選択および実際の治療を行います。

心原性ショック症例に対する大動脈内バルンパンピング(IABP)、経皮的心肺補助(PCPS)治療

心原性ショック症例に対する内科的な機械的補助循環治療として内科系集中治療室(CCU)と協力してIABP, PCPS治療を行います。当院ではLVAD治療のバックアップがあるため、より積極的に上記治療を行うことができます。

心原性ショック症例に対するLVAD(体外設置型)治療

劇症型心筋炎や周産期心筋症、広範囲心筋梗塞といった急性心原性ショック例に対する救命目的(Rescue therapy, Bridge to recovery; BTR治療)にLVAD装着を行います。

劇症型心筋炎の多くは自己心機能回復が期待できますが、一部の心機能低下が長期化する最重症例の場合、PCPSでは多量の輸液を必要とすることや上行動脈への逆行性送血を行うことにより、肺、肝、腎といった臓器機能が維持できなくなる場合があり、そのような症例では速やかな左室脱血出来るLVADへの移行が求められます。また周産期心筋症では当院周産期科と連携し、LVADとブロモクリプチン治療を併用したハイブリッド治療を行っています。

慢性重症心不全、心臓移植適応症例に対するBTT治療

慢性重症心不全症例においては、各種の検査を行い、心臓移植の適応を検討します。施設内の検討会にて移植適応と判定された場合には日本循環器学会心臓移植適応検討小委員会へ適応申請を行い、同小委員会で適応と判定されれば、日本臓器移植ネットワークへ心臓移植希望登録を行います。心臓移植適応例の多くは移植適応検討時点で高度の心不全となっており、機械的循環補助が必要となります。このため適応判定後にCF-LVADを装着し、在宅治療に向けた患者および患者家族教育を行います。退院後は在宅にて心臓移植待機となります。

2011年4月にCF-VADのDuraHeartとEVAHEARTが、その後HeartMate II とJarvik2000が引き続いて保険償還され、さらには心臓移植の適応年齢が65歳以上に引き上げられたことにより、国内のVAD装着患者は飛躍的に増加しています(図1)。

図1 国内での累積VAD装着件数

その結果、当院でもCF-VADの装着件数も増加しています(図2)。その成績も非常に良好です(図3)。

図2 植込み型VAD保険償還後の当院での累積VAD装着件数

図3 当院におけるVAD装着後の生存率

心臓移植治療

心臓血管外科部門との連携のもと、心臓移植手術を行います。また心臓移植後は拒絶反応や感染の対応を行い、慢性期管理として拒絶反応評価目的の各種検査や免疫抑制剤の投与、調整を行います。現在渡航移植症例を含め、80人の心臓移植後患者を管理し、国内移植で15年以上経過した症例を含め、多くの心臓移植患者が元気に社会復帰しています。また心臓移植患者さんと医療者による集まりを年一回行い、心臓移植患者の様々な活動を支えています(CoCoRo会、臓器移植を受けたこどものサマーキャンプなど)。

心臓移植後の生存率も非常に良好です(図4)。

図4. 心臓移植後の累積生存率

最終更新日 2016年07月01日

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