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脳神経外科

治験・研究情報

国循発の新規脳動脈瘤治療機器「多孔化カバードステント(NCVC-CS1)」の医師主導治験

国立循環器病研究センターは平成23年度に厚生労働省の早期・探索的臨床試験拠点整備事業に選定され、医療機器開発プロジェクト「MeDICIプロジェクト(Medical Device Innnovation Circumstances Improvement Project: 医療機器イノベーション環境整備プロジェクト))」にて開発を支援してきた機器の一つである「多孔化カバードステント(NCVC-CS1)」に対するfirst in human試験(注3)を平成28年5月9日から医師主導治験として実施しています。

背景

現在、脳動脈瘤の代表的な治療法として、クリッピング術や(バイパス併用)母血管閉塞術、脳動脈瘤コイル塞栓術などがありますが、大きなサイズの脳動脈瘤の場合、これらの治療法では脳動脈瘤への血流を完全に止めることができず根治させることが困難な場合もありました。今回、国循研究所生体医工学部中山泰秀室長らのグループと病院脳神経外科佐藤 徹医長らのグループの共同研究により、動脈瘤の血流を完全に止めることができ、血管を閉鎖したりコイルを詰めたりすることなく安全、確実、かつ手技的に簡便に治療できる新規の脳血管内治療機器として、発案から10数年をかけてNCVC-CS1開発に成功しました(図1)。

CS1はステントという金属製の網目状の筒にポリウレタンの薄い膜を張り、レーザーで小さな孔を多数開けた構造となっており、動脈瘤への血流を遮断し、かつ瘤近傍から出ている枝の血流は止めないこと、血管内皮による修復を促す効果があることが、動物実験の結果からわかっています。

実施手法と今後の展望

本治験は、現在の治療法では根治困難な最大径7㎜以上の未破裂脳動脈瘤を内頚動脈や椎骨脳底動脈(図2)に有する患者を対象にNCVC-CS1を留置し、治療後180日までの安全性と性能評価を目的に実施します。対象症例数は12例、症例登録期間は平成28年5月9日から2年間とします。本治験は、日本医師会の「臨床研究・治験推進研究事業」の支援を受けて実施しています。

本治験により薬事申請・承認までのプロセスをスムーズに進めることができると期待され、新しいより良い治療法として早期に医療現場に提供することをめざしています。

治験の詳しい内容などについては脳神経外科 佐藤医長の外来(水曜日)までお問い合わせください。

(図1)多孔化カバードステント(NCVC-CS1)(上)全体図(下)拡大図

全体図
拡大図

※写真は㈱グッドマンより提供

(図2)内頚動脈と椎骨脳底動脈の位置関係

図2

最終更新日 2016年07月01日

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