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不整脈科

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専門修練医経験者の一言

専門修練医経験者の一言

専門修練医 大塚陽介

「この心室性期外刺激の起源は右室流出路の前壁、かつ中隔側、肺動脈弁直下である。」「この心室性期外刺激はEADが原因として疑わしい。」などと一枚の心電図を見て不整脈科の先生方が協議されているのを見て驚いたのが、私がセンターの専門修練医になって初めての日でした。大学病院、市中病院など6年の臨床経験を経て、センターで不整脈を専門に経験を積みたいと考えて赴任してから早くも1年が経ちますが、圧倒的な症例数と症例の多彩さの中で、毎日、新たな発見の日々を送っています。

不整脈科の専門修練医の業務は、主にカテーテルアブレーションと植込みデバイス手術の術者、助手、月1回程度のCCU当直です。基本的な不整脈診療に関わる周辺機器の操作や調節(CARTOの操作やプログラマーの操作)に関しても当院では専門修練医が行っており、学ぶ機会が十分にあります。また、臨床研究では、海外雑誌に論文を投稿出来るように経験豊富なスタッフの先生方の御指導の下、研究を行っています。

私にとっての専門修練医の期間は、手術手技の習得という臨床的な面と、学会発表や論文などの研究的な面という必要項目が次々と現れ、それをクリアしていく格闘の毎日でした。臨床を行いながらの臨床研究は、まとまった時間がとれないこともありましたが、日常業務が終わった後に、カルテ庫にこもってデータを集めたり、さらに統計学的な処理を深夜まで行う同期の姿を見ると、疲れていても自分の気も奮い立ちました。

ここで得られたものを思い返してみると、臨床経験だけでは無く世界に通用する技術や知識、モチベーションを目の前に出来ること、そして高い志を持った先輩や同期と切磋琢磨出来ることではないかと思います。

専門修練医 川上大志

はじめまして。平成24年4月から心臓血管内科部門不整脈科の専門修練医として勤務しております川上大志です。私は後期研修を愛媛の病院で行った後、不整脈科専門修練医としてセンターに来ました。

これまでは一般循環器内医として診療に携わっており、特に不整脈に詳しいわけでもなく、はたして自分はやっていけるのだろうかと不安もありました。しかし、その不安はすぐに解消されました。日常診療においてはスタッフの先生方が懇切丁寧に指導してくれます。それも不整脈の教科書を書いているような著名な先生方の指導を受けられるのです。致死性不整脈や遺伝子疾患などの特殊な不整脈疾患の診療に関しても、実際の診療に携わりながら質問や相談ができますので理解が深まります。

不整脈のあらゆる分野のエキスパートが揃っているセンター不整脈科での研修は本当に幸せな環境です。カテーテルアブレーションやデバイス手術のトレーニングも毎日受けています。手技中は経験豊富な不整脈科スタッフに常に指導していただけます。習熟度に合わせてできる手技内容が広がっていきますので、仲間同士切磋琢磨しお互いを高めあっています。年代が近い修練医がたくさんいることも大きな魅力です。

写真:2013年6月Europace2013(アテネ)参加。筆者右端。
写真:2013年6月Europace2013
(アテネ)参加。筆者右端。

もう一つの大切な仕事は臨床研究です。臨床データをまとめ、学会に報告し、最終的に論文を書く。これまで学会発表経験はあっても論文を書いたことのない私にとって、論文を書くことは目標の一つでした。何もわからない状況でも、研究内容の相談はもちろん、文章の書き方まで、本当に親切にそして根気よく指導してくださいます。チャンスがあれば海外学会での発表も可能です。やる気と情熱があればチャンスは無限に存在します。この素晴らしい環境で一緒に働きませんか。不整脈に興味がある方は、ぜひ一度見学に来てください。

 

山田 優子(現 国立循環器病研究センター不整脈科医師)

私は当センターで、3年間のレジデント生活が修了した後、不整脈科の先生方の人柄に惹かれ不整脈科の専門修練医に応募しました。

専門修練医は、毎日順番で第一術者としてカテーテルアブレーションに入ります。またデバイス(ペースメーカ、ICD、CRT)植え込み、症例検討会、抄読会、ほぼ毎日行われる講義に参加し、病棟では数人の不整脈患者様を担当しながら、後輩レジデントの指導も行います。この間PCIなどの虚血疾患は担当しません。2年間は不整脈に完全に集中でき、非常に勉強になりました。

不整脈科専門修練医の魅力を3つ挙げたいと思います。

  1. 症例の豊富さ:
    全国から紹介されてくるような珍しい症例や重症例も多く、また現在アブレーション患者数がどんどん増加しています。希望により臨床研究や他院での当直もしますので、毎日は決して楽ではないかもしれません。しかし不整脈が頻回に起こって困っておられた患者様が回復される姿には純粋に感動を覚えます。
  2. 臨床研究のレベルの高さ:
    経験豊富なスタッフの先生方の指導の下、専門修練医、レジデントの先生の学会発表や論文が、世界でも高い評価を得ることが多々あります。またそのような研究ができるよう日々頭を悩ませており、臨床統計セミナーも開かれ、統計の専門家への相談も可能です。
  3. 人とのつながり:
    教科書に名を連ね、学会で講演や座長をされている有名な先生方がすぐそばにいて、思考過程やちょっとしたコツなど、いくら教科書や論文などを読んでも文字からでは得られない多くの知識を得ることができます。また同様に志の高い、全国各地から集まった不整脈専門医を志す同年代の仲間は、一生の財産です。

また数多くの女性の先生方もここで研修され、現在全国(世界?)で活躍しています。一人でも多くの方にこのような素晴らしい環境を経験していただきたいと思います。不整脈にどっぷりつかれる当センターでの研修に興味のある方は、まず見学にいらして下さい。

最終更新日:2021年10月08日

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