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臨床すすむ!プロジェクト

  1. 臨床研究
    とは?
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  2. 臨床研究の先人たち
    Vol.1「コレラ」
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  3. 臨床研究の先人たち
    Vol.2「脚気」
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  4. 研究倫理の
    原則
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  5. 臨床研究の
    流れ
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  6. 臨床研究への
    参加
国民病といわれた脚気と取り組んだ、日本の臨床研究の先人、海軍医・高木兼寛。

研究倫理の原則

参加者を守るためのルールがあります。

第二次世界大戦中にはナチスの医師が残酷な人体実験を行い、戦後のアメリカや日本でも参加者が危険にさらされるような臨床研究が行われていました。
このような歴史への反省から臨床研究の倫理に関心が高まり、臨床研究に参加される方を保護するためのガイドラインとして、「ベルモントレポートの生命倫理原則」がアメリカで作られました。現在では、これらをベースに世界医師会が作った「ヘルシンキ宣言」が、臨床研究の世界共通ルールになっています。

【人格の尊重】

臨床研究に参加するかどうかは、参加を求められた人が自由に決められます。そのために、研究の内容などが詳しく説明されます。また、社会弱者の権利は特に保護されます。

【善行】

人に無用な危害を加える研究は行えません。また、研究によって得られるメリットを最大に、リスクを最小にするように臨床研究は進められます。

【公正】

臨床研究による利益や負担を公平に分かち合います。また、臨床研究の参加者は、公平な方法で選ばれるようにしなくてはいけません。

※ベルモントレポート:米国の「生物医科学と行動研究における被験者の保護のための国家委員会」が1979年に議会へ提出した報告書

ジェンナーの種痘。今なら、こうなる。

今なら、こうだ!

19世紀まで、天然痘は死亡率が40%と高く、最も恐ろしい病気の一つでした。当時、牛痘(天然痘に似た牛の病気)にかかった人は天然痘にかからないという言い伝えがありましたが、本当に効果があるかはわかりませんでした。

世界初のワクチン、天然痘ワクチンを開発したイギリスの医師エドワード・ジェンナーは、牛痘患者の膿を健康な少年の腕に植え付け、その2ヶ月後に天然痘の膿を少年に植え付けることで、その予防効果を証明しました。しかし、健康な少年を実験台にして牛痘に感染させ、しかも植え付けられた膿の安全性は不明、さらに天然痘にかかるかもしれない処置をあえて行ったのです。これは、現代ではルール違反ですね。

もし、ジェンナーが現代に生きていたら、次のように研究を進めることになります。

  • 倫理委員会で計画をあらかじめ審議してもらう。
  • 少年とその親に、研究の内容と危険性を説明する。文書で承諾を得る。
  • 少年だけでなく村中から参加者を募集する。

最終更新日 2010年12月01日

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