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こどもの心臓病

Q. 子ども(小学生)が手足の力が抜けたり、しびれると言ったりします。泣いた後に起こることが多いようです。何か大変な病気なのでしょうか?

A.もやもや病」という名の病気をご存知でしょうか?子どもや若年者に多い、脳の血管が徐々に細くなり詰まっていく病気です。日本では約1万8千人が診断されています。
脳血管が詰まって血流不足になり、片方の手や足の動きが一時的に悪くなったり、しびれを感じたり、言葉が喋りにくくなったりします。多くの場合10-20分以内におさまりますが、この発作は「脳梗塞の前兆発作」とも言われる、危険なものです。これらの発作は過換気(息が荒くなる)で誘発されやすく、「熱いもの(ラーメンやうどんなど)を食べる」「鍵盤ハーモニカやリコーダーを演奏する」「歌う」「泣く」といった場面で生じやすいのが特徴です。上記に該当するような症状があれば、頭部MRIによる検査が必要ですので、脳神経外科または神経内科を受診してください。時には、いきなり脳梗塞がおこることもあります。この場合は症状が一過性ではなく長時間続きますので、すぐに救急処置が必要です。また、必ずしも小児や若年ではなく、中年以降、高齢者におこることも少なくありません。
MRIでもやもや病が疑われたら、年齢にかかわらず精密検査が必要です。カテーテル検査で脳血管の状態を詳しく調べると共に、脳血流検査で「脳がどれくらい血液不足なのか」を正確に調べます。血液不足の程度が強い場合は、脳血管のバイパス手術が勧められます。国立循環器病研究センターは創設以来、日本におけるもやもや病バイパス手術の中心的役割を担っており、現在も国内で最も多くの手術件数を持つ病院です。
もやもや病は、脳出血の原因にもなります。ほとんどは成人におこり、脳血管に長年の負担がかかって破綻すると考えられます。私たちが中心となり13年間(2001~2013年)をかけて行った研究によって、一定の基準をみたせば「バイパス手術は脳出血の再発も予防する」ことが分かりました。そのため近年、再出血予防のためのバイパス手術も増えています。

Q. 学校検診でWPW症候群と言われました。どういう病気でなにか治療をしなければならないのでしょうか?

A.通常、心房と心室の電気的な興奮の架け橋となるのは房室結節(心房と心室を結ぶところ)ですが、WPW症候群の場合はもう一本余分な副伝導路が心房と心室を電気的につないでいます。一般的にWPW症候群というだけでは無症状であり治療の必要性はありません。しかし発作性上室性頻拍と言われるドキドキする頻脈発作を起こす場合は治療をお勧めします。安静時には60-80回/分程度の脈拍である学童児が、安静にしていても180-200回/分の脈拍になります。発作を止めるには息こらえをしたり、冷たい水に顔をつけたりすると停止することがありますが、なかなか止まらない場合は医療機関を受診しなければなりません。一般的に発作は突然始まり(特に運動中などをきっかけに)、突然停止し、その始まりと終わりを本人が自覚できます。発作を繰り返さないようにするにはカテーテルアブレーションという治療がとても有効です。現在では成功率も高く、安全に治療が行えるようになりました。また、副伝導路の付着位置によっては、心室の収縮力を悪くしてしまうケースもあります。この場合も同様にカテーテルアブレーションで治すことができます。一度、医療機関を受診して治療の必要性があるかどうか相談してみることをお勧めします。

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Q. よく予防接種や乳児検診で心雑音があると言われることがあります。診察を受けてみた方がいいのでしょうか?

A.乳幼児期によく聴かれる心雑音の多くは無害性心雑音(機能性心雑音)といわれ、乳児期特有の生理的な貧血などの影響でよく聴かれます。特に乳児の場合は聴診器と心臓の位置が近くよく聴かれることが多いです。しかし、心疾患に伴う心雑音との鑑別には超音波検査が必須となります。雑音を指摘された場合は小児循環器専門施設での心臓超音波検査を受けることをお勧めします。無害性心雑音と分かれば安心できると思います。

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Q. 学校検診で不完全右脚ブロックと言われました。これは病気なのでしょうか?

A.不完全右脚ブロックは心電図の形に特徴があると言うだけで病気ではありません。ただ、心電図が不完全右脚ブロックの形をしている場合に心房中隔欠損といって心臓に穴が開いている先天性の心疾患の場合があります。学校検診ではこのような病気を早期発見するために心電図で特徴がある場合には聴診所見や胸部レントゲンおよび心臓超音波検査で心疾患がないかどうか確認するように推奨しいています。専門医療機関で検査をしてもらいましょう。検査で問題なければ全く健康な児童と同じですので安心できます。

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Q. 学校検診でQT延長の疑いがあると言われました。これまで全く元気に過ごしてきましたがなにか大きな病気なんでしょうか?どんなことに気をつけたらいいのでしょう?

A.QT延長症候群とは多くの場合は遺伝性の不整脈疾患です。運動や、感情的なたかぶりが誘因となり失神を伴う不整脈を引き起こすことが知られています。しかし学童児の場合はQT延長があるだけで、失神を伴うような不整脈を起こすことのないことも多く、十分な問診と運動負荷心電図検査が必要です。ですから心電図検診でQT延長を指摘された場合は家族歴および患児の既往歴がとても重要な要素になります。場合によっては運動制限を必要とする場合もありますので、そのリスク評価を専門医療機関で行うことが大切です。当センターではまず外来で問診、身体所見、心電図検査などを行います。気になる所見を認めた場合、入院検査として運動負荷試験や薬物負荷試験を行い、遺伝子検査の必要性を説明させていただく場合があります。それらの検査結果から、治療および運動制限の必要性を決定しています。

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Q. 2歳の娘が生来元気なのですが、心臓の手術をせねばならないと言われました。貴センターで手術を受けることはできますでしょうか?

A.現在受診中のかかりつけ医で当センターあてのセカンドオピニオン外来依頼書を作成していただき、専門医療連携室にご連絡ください。

Q. 子供のころに心臓の手術を受けました。20代女性です。結婚して妊娠、出産することは可能でしょうか?

A.かかりつけ医、あるいは、手術をした病院から当センター専門医療連携室にご連絡いただき当センター周産期婦人科部を受診ください。当センターでは子供のころに心臓の手術を受けた女性の妊娠出産を数多く取り扱っております。

Q.40歳男性です。子供のころに心臓の手術を受けました。最近疲れやすく感じてきました。どのようにすればよいでしょうか。

A.根治手術といっても新たな症状が発生してくることがあります。定期的に検査を受けてください。外来でできる検査もありますが入院が必要になってくることもあります。 放置していると症状が進行することもありますので、早めの検査、治療をお勧めします。

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最終更新日 2017年05月08日

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