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新垣 義夫(あらかき よしお)

国立循環器病研究センターと私

新垣 義夫

倉敷中央病院 小児科主任部長
新垣義夫

小児循環器科部長の白石公先生よりお話をいただき、軽い気持ちでお引き受けした。しかし、第1回レジデント・デー式次第を見ると、国立循環器病研究センターの教育研修への強い意気込みを感じ、気後れする。同期だった現病院長の内藤博昭先生の文書を読み、かつての熱き血潮が沸き立つのを覚え、多くの先生方や私の出発点となった“国循”へのお礼の一つと考え、お話させていただくことにした。

循環器病センターで学んだことを3つ。1)「臨床・研究・教育は三位一体で、いずれも重要である」。この考えは、恩師である神谷哲郎先生の存在が大きい。臨床診療のあり方、考え方、研究のまとめ方や発表の仕方など数多くを教わった。何よりも所見や症状、検査結果を大事にし、それに基づく討論を妨げなかった。誰もが自由に意見を言える雰囲気はどの分野でも大切だと思う。2)「循環器で大事なことは、解剖、機能、リズムの3つである」。これは当時病院長であった曲直部寿夫先生が列席して行われたレジデント一期生の歓迎会の席でそれぞれの自己紹介を兼ねて抱負を述べた際に、同期のレジデント一期生であった現愛知医科大学心臓血管外科教授の磯部文隆先生が言ったことばである。私はいい意味で強いショックを受けた。今も循環器のみならず、いろいろな分野の疾患を考えるときの指針としている。3)「4次元で物事を理解する」。4次元とは、3次元的な立体構造に時間軸を加えたことを意味する。これもやはり同期の鎌倉史郎先生から教わった。彼の4次元的な心電図の読み方は神業的である。現在院長をされている内藤先生の始めた肝鎖骨位の血管造影は、解剖の面でこれを先取りしたものであった。

これらのこと以外にもまだ多くの発見と驚きがあった。しかし、もっとも大事なことは個々人がいつもなぜだろう?という知りたい意欲と、いろいろな人のいろいろな物の見方に対するアンテナを張っておくことではないだろうか。

最終更新日 2011年09月29日

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