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橋本 信夫 総長からのご挨拶

第2回レジデント・デー開催にあたって

総長 橋本 信夫

当センターは2010年4月1日より独立行政法人国立循環器病研究センターとして改組し、力強く歩みはじめました。しかしながら、近年の研修教育を含めた医療システムの大きな変革の流れが指導者のみならず、これからの医療を担うべき若者に与えた戸惑いは少なくありません。当センターも例外ではありませんが、独法化したセンターの最重要項目の一つとしてレジデント・専門修練医の育成プランを掲げました。飯原弘二教育・研修部長は世界で最も優れたプログラムの一つのトロント大学の研修プログラムを経験、会得してきています。センターは日本一素晴らしいプログラムの確立に向けて活動を開始しています。ただ、どのようなプログラムであれ、素晴らしいプログラムは模倣のものではなく、不変のものではなく、お仕着せのものではありません。参加する皆さんの意思や意見が試行錯誤と検証を重ねながら進化してゆくものです。このレジデント・デーを含め皆さんが自分達で良くしようとする意思こそが自分達をより高みに誘います。知識は他でも学べます。技術も他で学べます。知識と技術のみならず、この国立循環器病研究センターだからこそ学べることを自ら見出してください。皆さんが宝の山に入れば、皆さんが宝となります。皆さんは明日の医療を担う、牽引する日本の宝であると思っています。
極めて高度で先駆的な専門医療を行う中で、あるいは治療困難な疾病を持った多くの患者さんに接するなかで、やりがいと生きがいが生まれてきます。日々新しいものを吸収してゆく実感と自分のプロフェッショナルとしての仕事がしっかりと生かされていることを感じることほど医師となって良かったと思う瞬間はないと思います。高度専門医療を行う当センターでは知識と経験、チームプレイ、職種を超えての密接な連携などが日常の臨床業務のなかで極めて重要であり、したがってセンターでの日々の診療業務のなかで医療者に大切なこれらをやりがいと生きがいをもって学ぶことができます。国立循環器病センターは創設以来、多くの優れた人材を輩出してきましたが、それはこのような教育環境があったからだと思います。私は脳神経外科医ですが、個人的にも、脳内科の先生達との連携を超えた繋がりと緊張感、心臓手術に習熟した麻酔科と心臓外科の全面的なバックアップがあって初めて可能となった脳血管の難手術など多くの経験と思い出があります。他の診療科の医師や研究所の研究者、あるいは全国から多様な、異なった教育を受けてきた先達、同僚、後輩達との交流は日常の診療業務のなかで自ずと実ったもので、望んでも大学などでは得られるものではなかったと思っています。国立循環器病センターでの医師としてこのような経験があったからこそ今の自分があると思っています。
皆さんには、最先端の循環器医療を学び、実践するなかで、決して満足せずにさらなる地平を目指して頂きたいと思います。最先端に立ってこそ、越えなければならない“その先”が見えてきます。皆さんどうか高い志をもって、一緒に前に進みましょう。

最終更新日 2011年09月29日

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