ホーム > 循環器病あれこれ > [11] 予備軍合わせ1370万人の糖尿病-その1-

[11] 予備軍合わせ1370万人の糖尿病-その1-

「知っておきたい循環器病あれこれ」は、「公益財団法人 循環器病研究振興財団」が循環器病に関する最新情報を分かりやすく解説した発行物を、国立循環器病研究センターが許可を得てHTML化したものです。
文章・図表・イラスト等の転載・引用のご相談は循環器病研究振興財団までご連絡ください。

1999年7月1日 発行

いま何が問題か・・・早期発見と対策

元国立循環器病研究センター
動脈硬化代謝臨床栄養内科
部長 原納 優

中高年の4~5人に1人は糖尿病の患者か”予備軍”

イラスト:中高年の4~5人に1人は糖尿病の患者か”予備軍”

もくじ

厚生省発表の驚くべき数字

昨年(1998年)3月、厚生省が発表した初の糖尿病実態調査の数字には、きっと驚かれた方が多いはずです。通院中の患者は218万人ですが、糖尿病が強く疑われる人が690万人、この病気の可能性を否定できない人(予備軍、境界型)を含めると、なんと1370万人にものぼるというのです。これは国民のざっと1割にあたります。

発症するのは40歳台以上が多く、中高年では”糖尿病予備軍”を含めると4、5人に1人となり、まさに中高年世代の現代病です<図1>。

糖尿病の初期は自覚症状がないので、いつ発症したのかわからず、診断された時には、すでに合併症が起きていることが多いのです。

循環器病の発症、進展に関係する「危険因子」として、高血圧、高脂血症、喫煙、糖尿病、左室肥大、肥満、運動不足などが挙げられていますが、 糖尿病は循環器病の重大な危険因子となるだけでなく、 失明、腎不全、神経症など深刻な合併症を伴います

ですから、増え続ける「生活習慣病」の中で最も予防、進行防止に注意したいのが糖尿病です。

予防も治療も生活習慣の改善がポイントとなります。そこで、糖尿病について2回にわたり、最新情報をお届けします。

今回は症状、診断、合併症について考え、2回目は治療、食事、運動療法を中心に紹介します。

図1 糖尿病の耐糖能異常百分率
図1:糖尿病の耐糖能異常百分率

インスリン作用が不足すると

まず、食べたご飯がどう処理され、どう役立っているのかという話から始めましょう。

ご飯を食べると、唾液や膵臓から「アミラーゼ」という酵素が分泌されて、まず麦芽糖などの糖になります。その糖は腸の細胞に取り込まれ、別の酵素の働きでブドウ糖となり、血液の中に吸収されます。つまり主として2種類の酵素の働きによって、ご飯はブドウ糖に変わります。

こうして血液中の糖分(血糖)が増えると、膵臓の「ランゲルハンス島」にあるベーター(β)細胞から「インスリン」(かつてはインシュリンと呼んでいました)というホルモンが分泌されます。

インスリンは、ブドウ糖が体内の臓器や組織(筋肉、心臓、肝臓、脂肪や神経組織など)で利用されやすいようにする働きをしています。

ですから、インスリンの分泌される量が減ったり、その働きが悪くなったりすると、ブドウ糖が利用される率が低くなり、血糖値が高くなってきます。

血糖値が高くなるとともに、唾液や膵臓からの酵素の分泌も減り、結果としてご飯を食べても消化されにくく、利用もされにくくなります。

よく、「朝ごはんを食べていないのに血糖が高くなるのはなぜか?」という質問を受けることがあります。肝臓は、インスリンが十分、分泌されている時は、血液中のブドウ糖を利用しますが、インスリンが不足している時は、逆に体のたんぱく質を分解してブドウ糖をつくるからです。

もう少し詳しくインスリンの働きを説明しましょう。

インスリンはブドウ糖を、体にとって大切ないろいろなたんぱく質や、エネルギー源であるグリコーゲンや脂肪などに変えて貯蔵するという、ブドウ糖が代謝される時の”交通整理役”をしています<図2>。

この”交通整理役”が不足すると、高血糖だけでなく、高脂血症、高血圧も促進し、血液が固まりやすくなるなど、いろいろと悪い影響を及ぼしますから、あなどれません。

つまり、糖尿病は「インスリン作用の不足によって慢性的な高血糖の状態が続き、いろいろな代謝異常も生じて、特有の合併症を伴い、動脈硬化を強く進める病気」といえます。

さらに環境、生活習慣、遺伝的要因などが発症、進展に関係することもよく知っておく必要があります。

図2 インスリンが”交通整理役”
図2:インスリンが”交通整理役”

一口に糖尿病といっても

一昔前まで、すべての糖尿病はブドウ糖代謝の”交通整理役”(インスリン)が不足して起こると考えられてきました。しかし、いまは<表1>のように、4つのタイプに分けられています。

◎1型糖尿病・・・・インスリンが不足する

インスリンの不足が主な原因で発症するタイプで、これまでは「インスリン依存型(1型)糖尿病」と呼ばれていました。30歳までに起こることが多いのですが、中年以降になっても起こります。

インスリンの欠乏で血糖が増え、たんぱくや脂肪が分解して「ケトン体」がつくられるようになります。ケトン体が増えると、血液は酸性に傾くほか、昏睡状態になることもあります。

原因は麻疹(はしか)、ヘルペス、コクサッキーウィルスなどに感染した後、膵臓のベーター細胞が傷つけられ「自己免疫」によってインスリンが分泌されなくなるからです。自己免疫の反応の強さは遺伝的素因が関係し、家系や人種により異なります。

(注・自己免疫=普通の状態では自分自身の組織を異物と認識して攻撃することはないが、自分自身の組織を異物(侵入物)と見なして攻撃することをいう。1型糖尿病の場合は、傷ついたベーター細胞が侵入物と見なされて起こる)

日本人は欧米人に比べて1型糖尿病は少なく、わが国の糖尿病患者のうち5%以下です。1型糖尿病になりやすい体質が遺伝することは少ないといえます。

◎2型糖尿病・・・・インスリンの効き目が落ちる

最近になって、糖尿病の仕組みは、そう単純ではないことがわかってきました。

40歳以上の方にみられる糖尿病の初期に、インスリンの「早期分泌」(食事のあと、血糖が高くなった時に対応した分泌)は低下しているのに、食後1~2時間のインスリン分泌量は十分か、むしろ多い場合があります。

血中のインスリンは多いのに、血糖は高い・・・。この状態をどう理解すればよいのでしょうか。これは、インスリンの分泌量は多いけれど、インスリンが効きにくい、つまり効きめが落ちた状態(「インスリン抵抗性」と呼びます)になるためです。

当然、より多くのインスリンが必要になりますから、インスリンを分泌する膵臓のベーター細胞は絶えず酷使され、疲労現象を起こし、インスリンをつくる能力が落ち、血糖は高くなります。

これが2型糖尿病で、糖尿病患者の8割以上を占めています。これまでは「インスリン非依存型(2型)糖尿病」と呼ばれてきました。

厚生省の糖尿病実態調査でも、大幅な増加が問題になったのは、この2型です。ではどんな場合にそうなりやすいのでしょうか。

肥満、運動不足、脂肪の多い生活(ハンバーグなど飽和脂肪酸が多い食品に偏っている場合)などが続くと、インスリンが効きにくい状態になりやすくなります。こうした状態が5~6年も続くと、すでに説明したように膵臓のベーター細胞が酷使されて、バテてしまい、インスリンをつくる能力が落ちて、糖尿病が発症します<図3>。

両親がこのタイプの糖尿病の場合、こどもは90%以上の確率で発症しますから、肥満しないように、運動などを心がけねばなりません。

糖尿病になりやすい体質は、ほとんどの人が持っていると考えてよく、それに肥満などの生活習慣がプラスされて発症します。肥満者が60~70%以上の頻度で糖尿病になるのはこのためです。

表1 糖尿病の分類と特徴
1型糖尿病 2型糖尿病 その他の糖尿病 妊娠糖尿病
小児期~30歳までに発症することが多い 40歳以上で発症することが多い 遺伝する特殊な糖尿病
遺伝インスリン、受容体異常症など
妊娠中に始めて見つかる糖尿病
ウイルスなどによる膵β細胞の障害(インスリン分泌が低下し、やがてなくなる) インスリンの効き方低下(遺伝素因あり)
(肥満や活動不足による)
膵炎、肝臓病、ステロイド使用などに合併して起こる 出産後、回復する場合や将来、糖尿病を発症することがある
自己免疫によるβ細胞の破壊 減量・運動療法、薬でコントロールされやすい 原因となる病気の治療が基本
発症から1年以内にインスリン注射を始めることが多い

◎その他の糖尿病

遺伝する糖尿病もあります。インスリン自体に欠陥があったり、インスリンが働くために必要なたんぱく質が作用しなかったり、糖を処理する酵素が欠損したりしている場合などに起こる特殊な糖尿病ですが、患者のうち数%以下というまれなタイプです。

膵炎、肝臓病、副腎皮質ホルモンの使用などで糖尿病が発症しやすくなる場合も、「その他の糖尿病」に分類します。「その他の糖尿病」はいずれも原因となる病気を治療することで早期の場合は回復します。

◎妊娠糖尿病

妊娠中に血糖が上がるタイプで、出産後、回復することが多いのですが、将来、糖尿病を発症する場合もありますから、定期的に尿や血糖検査を受けるなど、注意が必要です。

以上、4つのタイプについて説明しましたが、やはり患者数で圧倒的に多いのが2型糖尿病です。

この2型糖尿病が一番典型的ですが、糖尿病発症の5~8年前にも、体重の増加、運動不足などが原因になって、インスリンの働きが落ち、それを補うために、血中のインスリンが増えてくる「高インスリン血症」の時期があると考えられています。

”糖尿病予備軍”と呼ばれるのはこの時期で、この段階で糖尿病および血管障害発症への進行をくいとめることが糖尿病対策のポイントです。それには肥満、運動不足にならないようにし、禁煙することが大切なことはいうまでもありません。

喫煙の害について少し説明しましょう。ニコチンは血管を収縮する作用があり、血流が低下し、インスリンの効き方も低下します。血液が固まりやすくなり、善玉コレステロールが減って、質の悪いコレステロールが増えます。血圧・脈拍も増加傾向となり、血管障害が強まります。閉塞性動脈硬化症では喫煙が最も強い因子であり、心筋梗塞や脳卒中についても発症・進展要因の20~30%の役割を演じています。

図3 生活習慣と2型糖尿病発症との関係
図3:生活習慣と2型糖尿病発症との関係

糖尿病と診断される場合

糖尿病は、軽症あるいは中程度までは症状はありません。空腹時や糖質負荷後の血糖値により<表2>のように糖尿病と診断されますが、日常生活ではとくに気づかないことが多いのが実状です。職場や地域の検診や採血検査などで、血糖やヘモグロビンA1c がやや高いことが発見のきっかけになることが多いようです。

体がだるい、疲れやすい、のどがかわく、目がぼやける、夜尿、体重減少などで受診されるケースがあります。

75gの糖質を飲み、血糖とインスリンを測定する検査が、最も正確で早期に糖尿病、同予備軍、かかりやすさの状態などを判断するのに役立ちます。

日本糖尿病学会診断委員会案の具体案に触れてみましょう。

のどのかわき、多飲、多尿、体重減少などの症状があるか、グリコヘモグロビン(HbA1c)が6.5%以上、または網膜症がある場合、血糖が<表2>の基準を超えていると、1回の測定でも糖尿病と診断します。
グリコヘモグロビン(HbA1c)は、赤血球のヘモグロビンにブドウ糖が結合したもので2~3か月間の血糖の状態、つまり食事を始めどういう生活をしたかを反映する指標です。

朝食前の血糖値が126mg/dl以上、または糖を飲んでもらって調べる負荷試験(75g糖負荷後2時間の値)で200mg/dl以上の場合、まず糖尿病とみてよいのですが、別の日に再度、検査して確かめて糖尿病と診断します。

”糖尿病予備軍”である境界型やIGT(血糖処理能低下)は、朝食前血糖が110~126mg/dl、負荷試験(75g糖負荷後2時間の値)で140~200mg/dlの場合がそれにあたります。

”糖尿病予備軍”では数年のうちに4人に1人が糖尿病を発症するといわれ、しかも動脈硬化症になりやすいので、食事、運動などについてライフスタイルを変える必要があります。

表2 糖尿病の診断と合併症のかかりやすさ
140未満

正常 境界型 IGT(予備軍) 糖尿病
朝食前血糖(mg/dl) 110未満 110~126 126以上(別の日にもう一度確認)
随時血糖

200以上
75g糖負荷後2時間値 140~200 200以上
インスリン分泌と効き方
インスリンの効き方が悪く、分泌はかえって多くなる インスリンの効き方が悪く、分泌も底をつき、低下してくる
小さい血管の合併症(細小血管障害)
発症は少ない 促進される
動脈硬化症
起こりやすい 起こりやすい

これが問題の症状

糖尿病の8割以上を占める2型では、初期の段階ではほとんど自覚症状がありません。次に挙げる症状があれば、病状はすでにかなり進行していると考えてよく、すぐに検査を受けてください。

  1. よくのどがかわく・・・・口渇・多飲
    頻繁に水がほしくなり、しかもがぶ飲みしたいほどのどが渇く。
  2. 多尿・頻尿・夜尿
    尿量が極めて多く、しかも何度もトイレに行きたくなります。夜間もトイレに立つことが多くなります。
  3. よく食べるのに体重が減ってくる
    さらに「だるい。つかれやすい」「目がかすむ」なども見られます<図4>。

糖尿病の症状と合併症にはどんなものがあるか<表3>にまとめました。

図4 糖尿病になると・・・
図4の1:糖尿病の症状・のどがかわく
よくのどがかわく
図4の2:糖尿病の症状・多尿、頻尿、夜尿
多尿、頻尿、夜尿
図4の3:糖尿病の症状・よく食べるのに体重が減る
よく食べるのに体重が減る
図4の4:糖尿病の症状・だるい、疲れやすい、目がかすむ
だるい、疲れやすい、 目がかすむ

小さな血管に起こる合併症・・・細小血管障害

糖尿病で最も問題となるのは、高血糖状態が”下地”になって起こる合併症で、発症して3~5年たつと、毛細血管の壁が厚くなったり、もろくなったりすることがよく知られています。

糖尿病特有の病変として毛細血管と細小血管に障害が起こりやすく、これらを「細小血管障害」と呼んでいます。

細小血管障害には腎症、網膜症、神経症があり、<表3>のようにさまざまな症状を伴います。

腎症は、微量アルブミン尿、たんぱく尿、むくみ、貧血、高血圧を伴い、さらに進むと透析が必要な腎不全になる場合があります。

網膜症は、網膜の毛細血管がこぶ状になり、小さな出血斑ができやすくなります。

これが初期症状で、さらに視野狭さく、眼底出血、視力障害を起こし、悪性網膜症では失明することがあります。網膜症のほか、緑内障、白内障も起こりやすくなります。

神経障害は、手足の冷感、しびれ、痛み、知覚低下、立ちくらみ、発汗異常、精力減退、便秘、ときには下痢、排尿障害など実に多様です。

小さな血管に起こるから大したことはないと思いがちですが、これらの合併症はいずれも深刻で、糖尿病の予防が高齢社会にとっていかに大切かがおわかりと思います。

表3 糖尿病の症状と合併症
●コントロール不良による症状
口かわき、多飲、多尿、夜尿、頻尿、体重減少、目がかすむ、陰部のかゆみ、感染症にかかりやすい、意識障害
●小さい血管(細小血管)の障害による症状
腎症:たんぱく尿、むくみ、貧血、食欲不振など
網膜症:視力障害、視野狭さく、眼底出血
神経症:手足のしびれ、痛み、知覚異常、起立時のめまい(起立性低血圧)、ものが二重に見える、下痢・便秘、排尿障害(残尿)、精力減退、勃起不全
●動脈硬化の症状
虚血性心疾患(狭心症、心筋梗塞)
脳血管障害(半身のしびれ・麻痺、歩行障害、言語障害、めまい、意識障害など)
抹消血管障害(手足の冷感、しびれ、歩行に伴う痛み、皮膚かいよう・壊疽)

動脈硬化症もひき起こす

糖尿病の合併症として動脈硬化も切実な問題です。<表4>にそれをまとめました。大きく分けて、細い動脈に起こる「細小動脈硬化症」と、太い動脈や中型動脈に起こる「粥(かゆ)状硬化症」があります。

細小動脈硬化症は、高血圧や糖尿病によって進み、小さな脳梗塞のほか、腎臓の動脈が硬化してたんぱく尿や高血圧の原因となる腎硬化症をきたします。

粥状硬化症は、血管が詰まることで脳梗塞や心筋梗塞が、血管が狭くなることで狭心症や手足の閉塞性動脈硬化症が起こりやすくなります。

まさに循環器病にとって、糖尿病は大敵です。動脈硬化症は糖尿病の患者では、そうでない人に比べ2~4倍も起こりやすくなるとされています。

糖尿病予備軍の時期でも、膵臓から分泌されるインスリンの効き方が悪いと逆に多く分泌され、動脈硬化が進みますから、体重の調整や生活習慣に問題がないか見直す必要があります。血液に増加したインスリンは食欲を増進したり、肝臓や血管壁での脂肪合成などを増やしたりして、動脈硬化を進めると考えられています。

表4 糖尿病に見られる動脈硬化症
●細小動脈硬化症 脳ラクナ梗塞・出血、腎硬化症
●粥状硬化症 ○大型動脈 頚動脈狭窄症、胸部・腹部大動脈瘤
○中型動脈 ・脳動脈 アテローム血栓性脳梗塞
一過性脳虚血発作
・冠動脈 心筋梗塞、狭心症
無症候性心筋虚血
・手足の動脈 閉塞性動脈硬化症

予備軍のときの対策が肝要

糖尿病、またはその疑いがあるといわれた場合、糖尿病にもいろいろありますから、まず1型か2型か、IGT(血糖処理能低下)か境界型か、妊娠に関係したタイプか、肥満や副腎ホルモンに関係したものか、特殊なタイプかをよく説明してもらってください。

最も効果的に糖尿病を予防できるのは、発症前で血糖が少し高めかインスリンが高い、いわゆる糖尿病予備軍の時期です。

インスリンの分泌が落ちているかどうか、朝食前血糖が高いか、血管合併症があるのか、症状があれば糖尿病と関係があるかどうか、さらに今後どんな経過をたどるか、一般的な予想コースも主治医からよく聞いておいてください。

<図5>に、予備軍の段階からいつ発症し、いつごろから合併症が問題になりだすか、2型糖尿病の一般的なコースを描きました。治療の根本は、予想されるこのコースをいかに遅らせるかです。

1型糖尿病の場合はこのコースの進展がより速やかになり、血糖や代謝コントロールがよりむずかしく、症例により異なります。その他の糖尿病も含めて、医師に十分説明を受けてください。

糖尿病は前向きに克服する気持ちが大切で、適正な生活習慣の維持と血糖・代謝の厳格なコントロールによって、合併症もない通常の生活ができます。多くの病院で医師、ナース、栄養士、薬剤師、検査技師の方々がチームを組み、糖尿病教室を開くなどの努力をしています。教室にはぜひ参加してください。

図5 予備軍から発症・合併症が起こるまでの一般コース
動脈硬化症(心・脳・四肢動脈硬化症)の進展
0年 5~10年 10~15年 15~30年
予備軍記号:矢印 糖尿病(明らかな高血糖やインスリン不足による代謝異常)
血糖は糖尿病域を示すが、症状はあまりない 網膜症・腎症・神経症などの合併症がみられる 視力障害・腎不全(透析)、手足の強いしびれ・痛み
合併症のために日常生活が強く制限される

 

ページ上部へ