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[95] ストレスと心臓

「知っておきたい循環器病あれこれ」は、「公益財団法人 循環器病研究振興財団」が循環器病に関する最新情報を分かりやすく解説した発行物を、国立循環器病研究センターが許可を得てHTML化したものです。
文章・図表・イラスト等の転載・引用のご相談は循環器病研究振興財団までご連絡ください。

2012年11月1日 発行

独立行政法人労働者健康福祉機構 神戸労災病院
循環器内科部長 井上 信孝

手を結ぶ「医の力」
  • ストレスとは、なんでしょう
  • 精神的ストレスと心臓病
  • 心臓病と抑うつ
  • 心不全と精神的ストレス 抑うつとの関連
  • 心筋梗塞と精神的ストレス
  • 災害とストレスと心臓病
  • ストレスと白衣高血圧、仮面高血圧
  • なぜ、ストレスが心臓病を悪化させるのか?
  • ストレスと「たこつぼ心筋症」
  • 心臓病のストレスマネージメント
  • ストレスマネージメントとしての心臓リハビリ
  • 心臓の調子が悪く、気分もすぐれず、憂うつな方へ
  • ユーモアを忘れずに
  • 血管をしなやかに、120歳まで健やかに
  • はじめに

    現代はまさにストレス社会です。この厳しい社会情勢の中、現代人は さまざまなストレスにさらされながら懸命に生きています。ストレスは 心臓病を悪くする重要な要因です。心臓病の原因にもなります。

    この冊子では、ストレスと心臓病との関係や、ストレスの観点から心 臓病の予防、その対処法を考えます。

    ストレスとは、なんでしょう

    日常生活やメディアで「ストレス」という言葉をよく耳にします。
    しかし、「ストレス」って、そもそもどういうことを意味するのでしょ うか。正確に定義するのは、なかなか難しい用語です。

    このように、ストレスという言葉にはマイナスのイメージがあります。 もともと、ストレスは「物のひずみ」を表す物理学の用語ですが、私たちの生活の中でストレスという場合は、心や体がなんらかの原因で、ゆがんで変化している状態を表します。

    ストレスを理解するには〈図1〉のように二つのボールをイメージするとわかりやすいでしょう。

    図1

    左側のボールは、人の体にストレスがかかっていない状態を示しています。ところが、感染、事故、精神的に辛い出来事など、その人の心や体を乱すもの(「ストレッサー」と呼ばれています)が加わると、人間の体はそれに反応します。これを「ストレス応答」といいます。この状態を示したのが右側のゆがんだボールです。

    このように心や体を乱すものと、それに対する反応とのバランスがとれない状態が「ストレス」といえます。ストレスに十分に適応できなければ、ストレッサー自身が病気の原因となり、病気を悪化させる因子(増悪因子)となります。

    人間の体はさまざまな刺激を受けた時、体に備わった巧妙な仕組みが働き、常に一定の状態に保とうとします。これを「恒常性」(ホメオスターシス)と呼びます。体にさまざまな負荷(ストレッサー)がかかると、そのストレッサーの種類にかかわらず、恒常性を保とうとして、交感神経系や副腎皮質系などの神経系や、内分泌系の働きが活性化されます。

    ハンス・セリエ

    「ストレス」の考え方を初めて世の中に示したのは、ハンス・セリエ(1907~1982年)というお医者さんでした。彼は体にいろいろな刺激や負担がかかると、その刺激や負担の種類にかかわらず、ある決まった反応を示すことを発見しました。この現象を整理し、「汎はん適応症候群」として発表、これがストレスと病気を考える出発点となりました。

    心臓病とストレスを考える場合、いろいろな種類のストレスがあります。精神的なものだけでなく、暑さや寒さなどの肉体的、環境的ストレスも心臓病に関係します。ここでは精神的ストレスを中心に説明します。

    精神的ストレスと心臓病

    Aさんエピソード

    Aさんの場合、奥さんの死が精神的ストレスになって、それが心不全の引き金になったのでしょう。こうした精神的ストレスが心臓病の悪化の要因になることは、よく経験することです。

    Heart (ハート)という言葉は「心臓」とも「心」ともとれます。心臓病と心(精神活動)は密接に関係しています。 

    トーマス・ホルムスとリチャード・ラーエという人が、さまざま出来事の精神的ストレスの大きさを点数化する試みをしました〈表1〉。それによると、配偶者の死が最も大きな精神的ストレスとなっています。

    表1 精神的ストレスの大きさ

    ちなみに、過去1 年間に〈表1〉に示した出来事の点数の合計が200~299点の方は50%の確率で、300点以上の場合は80%の確率で、なんらかの病気になると報告されています。

    同じストレスでも、反応は人によって違います。ストレスに弱い人、強い人、さまざまです。何か精神的に辛いことが起こった場合、ストレスへの反応は、ストレスの大きさ、それぞれの人の持つストレスへの耐性、さらにストレスにさらされている人を援助し、ストレスを緩和する要因(家族、友人などのサポート)などによって決まります〈図2〉。

    図2

    心臓病と抑うつ

    表2 心血管病との関連の強い 精神的因子および社会的因子

    精神的ストレスは心臓病の重要な危険因子で、日常診療の際、Aさんのように、さまざまな精神的要因が心臓病の発症や悪化に関係していることはしばしば経験します。実際、これまでの研究で精神的要因が心臓病の発症に関係していることがわかっています。

    心臓病との関連が指摘されている精神的、および社会的要因は何か、それらを〈表2〉にまとめました。

    抑うつは特に心臓病との関わりが強いとされ、二つの大きな症状があります。それは「抑うつ気分」と「興味・喜びの喪失」です。このほか睡眠障害、食欲低下、疲労倦怠感、頭痛など身体的な症状を伴います。

    心臓病の方の多くは、こうした抑うつ症状を抱えていることが明らかになっています。

    心不全と精神的ストレス 抑うつとの関連

    図3 冠動脈疾患患者の心不全発症に対する 抑うつの影響

    心不全は血液を全身に送り込む心臓のポンプ機能が十分に働かなくなった状態をいいます。

    心不全の患者数は年々増加し、100万人から250万人に達するとみられています。精神的ストレスと心不全との関わりも以前から指摘され、心不全の患者さんの24%から42%に抑うつ症状が認められると報告されています。

    さらに重要なことは、抑うつが心不全の患者さんの予後を決定する要因だと報告されています。心不全を発症していない冠動脈疾患の患者さん13,708人について長期間、経過をみると、抑うつ症状がある場合、心不全の発症が多いことが明らかになりました〈図3〉。

    心筋梗塞と精神的ストレス

    図4

    急性心筋梗塞と精神的ストレスとの関連を52か国、24,767人を対象に調査した国際研究の結果が2004年に発表されました〈図4〉。

    11,119名の急性心筋梗塞の患者さんと、そうでない13,648人ついて、社会的ストレス、抑うつの有無を点数化して調べました。その結果、社会的ストレスがある人、抑うつ症状のある人は、そうでない場合に比べ1.55倍心筋梗塞になりやすいことがわかりました。

    興味深いことに、抑うつ症状がある時、どれだけ心筋梗塞になりやすいかをみると、抑うつ症状がない場合に比べ、東洋人(中国人)では2.08倍、ヨーロッパ人では1.37倍でした。これは東洋人が、ヨーロッパ人に比べ、抑うつに対して弱いことを示しているようです。

    災害とストレスと心臓病

    2011年3月11日、未曾有の大震災と津波が東北地方を襲いました。こうした大きな自然災害によるストレスと心臓病との関わりは、多くの調査で明らかになっています。1995年の阪神淡路大震災のあと、心臓病の発症が急に増えました。〈図5〉は、阪神淡路大震災の年の急性心筋梗塞による死亡数の推移を、それまでの平均値と比較したもので、震災直後から、急性心筋梗塞による死亡数が急増しました。

    東北で被災された方々に精神的ストレスによる心臓病の発症が心配されていましたが、すでにいろいろな学会で東日本大震災と心臓病の関連が報告されています。

    自然災害だけではなく、人的災害についても状況は同じです。 2001年9月11日の同時多発テロ事件の際にも、精神的ストレスと心疾患発症との関連が報告されました。

    不整脈のため埋め込み型除細動器の治療を受けている患者さんについて、重症の不整脈の発症頻度を同時多発テロ事件前後で比較すると、事件後、重症不整脈の発症が68%も増加したことがわかりました。

    図5 阪神淡路大震災後に急性心筋梗塞の死亡が急増

    ストレスと白衣高血圧、仮面高血圧

    日常の診療で精神的ストレスが関係しているな、と実感するのは「白衣高血圧」です。この高血圧は診療室高血圧ともいわれ、もともとは血圧が正常の人が、診療所や病院でのみ高血圧になることをさします。白衣を見ただけで血圧が上昇するので、この名前がつきました。

    まぎらわしい用語に「白衣現象」があります。高血圧の有無にかかわらず、医療機関で測定すると一時的に血圧が上がることを意味します。

    診察室だけで血圧が上昇する白衣高血圧が、どの程度、体に悪い影響があるかについては、まだ結論は出ていません。

    白衣高血圧の場合、持続的に高血圧の患者さんに比べ、心臓や腎臓への影響は軽度だと報告されていますが、その一方で心肥大や蛋白尿などがある場合は十分な管理が必要だとされています。

    Bさんエピソード

    白衣高血圧と全く逆の現象、つまり診察室で医師によって測定された血圧値は正常なのに、家庭や職場で測定した場合は、高血圧になるときがあります。本当は高血圧なのに、それがマスク、つまり隠されているという意味で「仮面高血圧」と呼んでいます。職場環境でのストレスが、その要因の一つであるといわれています。

    白衣高血圧や仮面高血圧の重要性については議論の多いところです。ストレスのよる交感神経の活性化は、心臓や腎臓などの臓器に悪い影響を与える可能性があり、また10年の間に約半数が持続性高血圧に移行すると報告されていますので、血圧の経過に十分注意が必要です。

    なぜ、ストレスが心臓病を悪化させるのか?

    図6

    ストレスは、心臓病発症の引き金にも、悪化させる要因にもなりますが、なぜ心臓病を悪化させるのでしょうか。

    ストレスがかかると、自律神経である交感神経の働きが高まり、さらに副腎皮質からより多くホルモンが分泌されるようになります。

    少し難しい話になりますが、ここで自律神経にふれておきます。

    筋肉を動かす運動神経、痛みなど感じる感覚神経に対して、自律神経は大ざっぱにいうと心臓、胃腸など内臓を司る神経のことです〈図6〉。

    自律神経は、心臓を強く打たせる"アクセル役"の交感神経と、心臓の動きを抑える"ブレーキ役"の副交感神経からなっています。

    人前で発表する時、緊張したり、怒りに震えたりする時などに交感神経が活性化され、脈が速くなって、血圧が上昇します。逆に心身ともリラックスした時は、副交感神経が働いて、脈が遅くなり、血圧も低下し、安定します。このように自律神経の働きで体は大きく変動します

    交感神経の働きが高まるとアドレナリンとノルアドレナリン(どちらも副腎から分泌される物質)が大量に放出され、心臓は鞭を打たれたような状態となり、そのポンプの働きが急に活発になります。また、皮膚や消化管粘膜の細い血管では、血管が収縮し、体の血液が脳、心臓など重要な臓器により多く集まるようになります。交感神経の働きが活発な時は、胃や腸の活動は抑えられています。

    図7

    逆にリラックスした状態の時は、副交感神経の働きが優位となり、心臓の拍動は抑えられ、反対に胃や腸の運動が高まります。

    こうした反応は、すでに説明したように、体に備わった「恒常性」、つまり体の中をいつも一定に保とうとする正常な反応です。

    しかし、体を守るはずの交感神経の働きが、逆に心臓に過度な負担をかけ、さらに血小板の働きを高めて、血液がドロドロになり、心臓病を悪化させるのではないかと考えられています。

    精神的ストレスにさらされると、喫煙や飲酒量が増加したり、運動不足になったりして、生活習慣が乱れることも心臓病の悪化の一因となります〈図7〉。

    ストレスと「たこつぼ心筋症」

    Cさんエピソード

    たこつぼ心筋症は、急激な感情の変化によるストレスや肉体的ストレスが誘因となって、心臓の動きに障害が起こる疾患です。

    図8 たこつぼ心筋症(ストレス心筋症)

    心臓の左心室は、楕円形を半分にした形(ラグビーボールを真ん中で縦に切った形)をしています。1分間に約70回収縮を繰り返し、血液を全身に送り込むポンプです。正常なら全体が一様に収縮して小さくなり、体に血液を送り込みますが、たこつぼ心筋症の場合は、その心臓の先端だけ動かなくなります〈図8〉。

    心臓の根元の部分だけが収縮して、先端が全く動いていない形が、たこつぼに似ているため、たこつぼ心筋症と呼ばれています。心臓の先端が動かないので、その部分の血流がよどんでしまい、血が固まり、それが脳へ流れて、脳梗塞を起こす危険性があります。

    広島市民病院の佐藤光先生が20年ほど前に発見した病気で、日本人が明らかにした疾患なので、海外でも"takotsubo"と呼ばれています。この心筋症患者さんの多くは高齢の女性で、女性の発症率は男性の6.3倍といわれています。

    症状はCさんの場合のように、急性心筋梗塞によく似ていて、胸がぐーっと痛くなって呼吸困難になります。心電図で検査をするとかなり強い変化が見られますが、カテーテル検査をすると冠動脈は詰まっておらず正常です。にもかかわらず心臓の収縮に障害が起き、たこつぼのような形になる珍しい病気です。

    原因として、ストレスが引き金になること、交感神経が高ぶっていることが挙げられていますが、よくわかっていません。ストレスがかかると、なぜ心臓の先端だけが動かなくなるのかも不明です。

    たこつぼ心筋症は、安静にしておれば2~3週間で回復することが多く、入院してもらい、経過を観察します。ただ、極めてまれですが、重篤な状態になる患者さんがいますのであなどれません。

    心臓病のストレスマネージメント

    多くの心臓病の患者さんが精神的ストレスをかかえ、そのストレスが病気を悪化させていることを説明してきました。では、どうすればよいのでしょうか。その一つは薬による治療であり、心理的療法であり、そして心臓リハビリテーションです。何より生活習慣の見直しも重要です。

    心臓病患者さんの抑うつ症状に、何が効果的でしょうか。その代表的な報告がENRICHD研究で、心筋梗塞にかかって抑うつ症状があり、家族の支援など社会的サポートが不十分な患者さん2,481人を対象に,心理療法(認知行動療法)や抗うつ剤の効果を調べたものです。

    それによると、抗うつ剤で抑うつ症状は改善できたものの、心臓病の再発や、死亡率の改善には効果がなかったという結果でした。

    抑うつにどのような治療法がいちばんよいかは、まだ結論が出ていません。患者さんごとにきめ細かな診療と、包括的なアプローチが必要という点で、心臓リハビリテーションがこれからのかぎになると思います。

    ストレスマネージメントとしての心臓リハビリ

    心臓リハビリテーションは、医師だけではなく、看護師、理学療法士、栄養管理士、薬剤師、臨床心理士など多くの職種がチームを組み、一人の患者さんと向き合う包括的プログラムです。運動療法が中心となりますが、患者教育、カウンセリングも含んでいます。

    このリハビリが目指すのは、患者さんの生活の質(QOL)と予後の改善で、もちろん心理面も含まれています。

    心理的ケアもできる心臓リハビリテーションの施設は少ないのが現状です。しかし、循環器病の患者さんの精神的ストレスに対する治療、ケアに心臓リハビリの重要性が認識されてきており、こうした施設の拡充が課題になっています。

    心臓の調子が悪く、気分もすぐれず、憂うつな方へ

    心臓病に限らず大病をされた方は、病気の種類にかかわりなく、抑うつ傾向になりやすいことが明らかになっています。また心臓病の多くは高血圧、脂質異常症や糖尿病などの生活習慣病と関連しています。

    こうした点を踏まえ、Dさんの場合を考えてみましょう。

     

    Dさんエピソード

     

    何か運動を始めるのは、生活習慣を変える点で、また精神的ストレスを和らげるという点で、効果があります。高いお金を払ってスポーツジムへ行く必要はありません。まずは自分のペースで歩くことから始めましょう。自分の足で地球を踏みしめながら、周りの自然の変化を感じてみましょう。

    もちろん、過度な運動は時に心臓に悪い影響を与えます。どれくらいの運動がよいかは主治医に相談してください。

    図9 自律神経失調症の症状

    Dさんは前の病院で自律神経失調症と診断されましたが、これは前に説明した交感神経と副交感神経のバランスがうまくとれていない状態をいいます。自律神経失調症には、さまざまな症状があります。緊張する場面でもないのに、交感神経が活性化され、胸がドキドキしたりします。また急に副交感神経の働きが高まって、おなかが痛くなったり、下痢をしたりします〈図9〉。

    こうした症状で重篤な状態に陥ることはないのですが、薬ではなかなか治らず、治療に手こずることもしばしばです。

    自律神経失調症の多くは、生活習慣や、周りの状況による精神的ストレスが関係していますから、生活のリズムの見直し、適度な運動が、薬よりも効果的な場合があります。気分がすぐれず、憂うつであれば、それを誰かに話して、聞いてもらいましょう。主治医の先生に相談するのもいいし、心療内科、精神科の先生を受診するのもお勧めです。

    大病院の循環器科の医師は、救急治療も担当している場合が多く、慌ただしい外来でゆっくり話を聞いてもらえないかもしれません。じっくり話を聞いてもらえる、かかりつけの医師に相談する方法もあります。

     

    精神的なストレスは、その人を取り囲む社会的な要因や生活習慣に関係しています。繰り返しますが、医薬品だけで簡単によくなることはありません。こうした悩みや症状を誰かに話すだけで、少しですけど心のおもりが軽くなることもあります。

    もちろん、私たち医療に携わる人間は、患者さんの訴えに耳を傾け、一人ひとりの患者さんを受け止め、そして正確な診断、生活習慣や社会的要因の評価をもとに、患者さんにいちばん良い治療の道筋をつけるのが責務だと考えています。

    ユーモアを忘れずに

    どんどん超高齢化社会に向かっています。

    世界の高齢者をみると、ユーモアたっぷりの方が多いように思います。長寿の日本記録保持者だった泉重千代さんが、長寿の秘訣に挙げたのが「酒と女」でした。インタビューで「好みの女性は?」と尋ねられて「年上の女性が好きだ」と答えたそうです。自分が若いと意識しておられたか、それともユーモアでおっしゃったのか...。粋な答えです。

    大阪人の会話は、普段からボケとツッコミからなっているようです。日常生活でもユーモアの精神を忘れないことが肝心でしょう。

    血管をしなかやに、120歳まで健やかに

    一世紀前の偉大な医学者、ウイリアム・オスラーが「人は血管と共に老いる」という言葉を残しています。

    人の寿命は血管に左右されます。健康で長生きするには血管をしなやかにするのがポイントで、それには糖尿病・脂質異常症・肥満などを治療し、血管をより若く保つのが唯一の方法でしょう。ストレスマネージメントも血管をしなやかにするのには重要です。

    いま平均寿命は約80歳ですが、血管が元気であれば100歳を超えてもおかしくありません。私は患者さんたちに120歳まで頑張りましょうといつも言っています。

    ストレスと心臓病について解説しました。現代社会でストレスから完全に免れることはできず、ストレスとつき合っていかざるを得ません。自分にとって、何がいま重荷になっているのか、何がストレッサーになっているかを、冷静に振り返ってみましょう。あまり無理をせず、遠慮なく医師、専門医を受診し、相談しましょう。

     

最終更新日 2014年03月12日

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