私が、「脳血管内科の専門修練医に
なりたい」と考えたのは、今から10
年も前のことです。内科レジデント
(動脈硬化代謝部門)として、脳血管
内科をローテーションした際、当時、
部長でいらっしゃった、山口武典先生
(国立循環器病センター名誉総長)の
厳しく、大変教育的な回診を経験し、
一から脳卒中を学びたいと思ったわ
けです。
念願かなって、1994年、レジデン
ト修了後、脳血管内科の専門修練医と
なったわけですが、修練医の2年間、
それまで脳卒中を中心としたトレー
ニングを受けていなかった分、結構苦
労したというのが本音です。神経症候
のとりかたからはじまり、種々の検査
手技を身につけ、スタッフの先生の指
導のもと、試行錯誤しながら臨床研究
をまとめ、レジデントの指導も行うと
いう、ハード・スケジュールでした。
専門修練医の2年間で、ようやく脳卒
中の最低常識を身につけた私は、更に、
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脳卒中の臨床と研究を続けたいと考
え、スタッフとして残りました。1997
年からは、研究所にて脳血管障害の基
礎的な研究にも携わる様になり、現在
に至っております。レジデント時代は、
得体の知れない「循環器疾患」という
怪物に、やみくもに体当たりで勉強し
て楽しんでいたのが、当然のことなが
ら、年を経る毎、次第に的は絞られ、
今でははっきりとした目標に向かっ
て、責任感と使命感に燃え、かなりシ
ビアに仕事をしています。何が目標か
といえば、「脳血管障害に効く、新た
な治療法の開発」です。言ってしまえ
ば簡単なのですが、日夜、これに頭悩
まされています。
国立循環器病センターは、循環器の
診療は勿論のこと、研究においても、
ナショナル・センターでなくてはなり
ません。循環器疾患の制圧に向かって、
何か新しい発見ができないものか、そ
んな夢を描き、努力する人がここには
沢山いるのです。
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